板金加工メーカー 株式会社稲熊製作所

ステンレスやアルミの板金加工を手掛ける株式会社稲熊製作所。切断・曲げ・溶接・プレス・金型設計等の技術を社内に有し、あらゆる業界に対して加工技術を駆使した板金製品を提供している。同社が製造する板金加工製品のひとつに、熟練工が溶接を手掛けているものがある。製品の側面に溶接ガンを用いてスタッド溶接をするもので、人によってバラツキが出やすいため誰もができる工程ではなかった。この工程を自動化することによって、熟練技術者頼みであるという課題を克服すると同時に、生産量を増やしていく狙いがあった。タマディックにはこの工程を自動化したいということで、以下のリクエストを頂いた。

#FA・ロボティクス #航空・宇宙 #自動化・省人化ソリューション #生産技術

稲熊製作所からのリクエスト

  • 設備仕様も含めて考えてほしい

  • 多品種のスタッド溶接に対応してほしい

  • 溶接品質の作り込みまで付き合ってほしい

  • ものづくり補助金を活用したいため、その申請に間に合わせたい

課題解決のために行った施策

  • 要件定義

    要件定義ワークサイズや打ちたい溶接の座標など、実現したいことをヒアリング。5製品3種類のスタッド溶接を自動化することとなった

  • 構想検討

    熟練技術者の作業を見せてもらいながら構想を検討。パーツフィーダーではなく、マガジンを採用することでシンプルで低コストな供給システムを構想。設備を止めることなく補給を可能にするからくりを設け、多種のスタッド溶接に対応できるようにした。

  • 設備設計

    6軸ロボットと溶接ガンを組み合わせ、横打ちのスタッド溶接の自動機を、短期間で設計・製作を実施し、ものづくり補助金の申請に間に合わせることができた

  • 品質の作り込み

    現物確認と装置の微調整を繰り返し、お客さまとともに品質の作り込みを実施

ご提供できた成果

(1)ものづくり補助金を活用し、少ない持ち出しで自動化を実現することができた

多用途マガジンを取り入れることによって、自動化のコストを低減することができた。また、設計から製作までを短期間で実施することができ、ものづくり補助金を活用することができた

(2)世の中でも珍しい横打ちの自動スタッド溶接機を完成することができた

現存する自動溶接機で稲熊製作所さまの工程に対応できるものがなく、自動化は困難に思われたが、熟練技術者の作業手順や他の業界での溶接技術を参考に、横打ちの自動スタッド溶接機を開発することができた。稲熊製作所さま独自の技術を形にすることができた

(3)安定した品質で生産体制を築くことができた

スキルレベルに依存しない生産体制を構築することができた。難易度が高い側面への溶接についても、品質を安定させることができた。また、リスクアセスメントを実施し、ハード面での安全を確保することができた

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