技術革新により自動化が進んでいない業界内にも波及

生産設備に使われる電子デバイスや要素技術がめざましく進化しています。カメラを始めとするセンシング技術やロボット技術、ソフトウェア、IoTといった技術などが十分に使える性能・価格になってきました。
こうした背景から、これまで自動化やシステム化が進んでこなかった業界においても、生産現場の技術革新が注目されています。特に、土木・建設業界や農林水産業の現場は大きく変わろうとしており、人の負荷・負担を大幅に軽減しながら、生産性向上を実現する事例も多数見られるようになりました。
現場の実情をしっかりと捉えた自動機を開発
自動化が進んでこなかった業界に共通するのは、生産・製造現場の環境が非常に流動的であった点です。例えば建設現場の場合、人や資材の出入りが頻繁に発生するため、自動化にあたっての前提条件が崩れやすくなります。「さっきまで通れた通路が使えない」、「工事の進捗により作業場所が変わる」など、環境が刻々と変化します。現場の実情を丁寧に捉え、自動化の前提条件も含めて必要な機能や設備仕様を考えていくこと、そして現場固有の難しさを把握して自動化が進めることが重要です。
自動化が進んでこなかった業界における自動化のポイント
〜流動的な現場の実情を捉えた設備開発〜
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①
現場のあらゆる
環境を想定する - 流動的な現場はあらゆる前提が崩れている可能性がある。屋外は、屋内と違い光や風が外乱となるケースや、水平・垂直が必ずしも担保されていないなど、あらゆる環境を想定するところから始めていく。
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②
設備化を実現する
ための環境提案 - ①の環境を整理し、設備諸元や運転条件などを検討。例えば、施工現場に持ち込む設備の場合、トラックやエレベータに積載できるサイズであることが求められる。加えて外乱などを加味した運転条件を決めていく必要がある。
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③
人との協調を考慮
したプランニング - オフライン検討やシミュレーションを活用し、人との協調を考慮した上で、設備に必要な機能や仕様を考えていく。例えば、タイムチャートを書き、人と設備の関係性を考慮した上で作業者のアイドル削減や、負荷の平準化を図る。
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④
できるところから
自動化に着手
(半自動や作業アシストも) - 全自動ありきではなく自動化できるところから着手する。環境面の制約から自動化が限定的であったり、自動化のメリットが小さいケースでは半自動設備や作業アシスト設備を検討し、現場の負荷軽減を目指す。
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⑤
センシング技術で
環境変化を把握 - センサ情報を活用し、動作を最適化する。①で想定した外乱や現場の変化を、適切なセンサで捉え、自動で制御にフィードバックしていく技術を取り入れる。
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⑥
現場で実証を重ね
改良を繰り返す - 前例のない自動化へのチャレンジは、現場で動かしてみて初めて分かることも多い。このため、ロボット等の設備を現場に持ち込み、お客様とともに現場固有の実情を把握し、検証と改良を繰り返し、適合させていく。
現場に寄り添った自動化を提案いたします
タマディックでは、これまで自動化が進んでこなかった業界において、そのノウハウを活かした自動化を支援し、建設や農林業のスマート化など、新たな分野にも積極的に技術導入に貢献しております。現場の実情をしっかりと捉え、お客様の生産現場の課題を解決する自動化ソリューションを提供いたします。