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2018年09月18日
航空機アフターサービス産業に参入いたします

改修工事時の解析・構造設計業務を受注

設立1周年を迎えた米国法人TTCを通じサービス展開


株式会社タマディック(本社:東京都新宿区/愛知県名古屋市、英文社名:TAMADIC Co., Ltd.)および米国法人Tama Technical Core Co., Ltd.(読み:タマテクニカルコア / 住所:アメリカ合衆国ワシントン州エバレット / 2017年7月設立)は、航空機のアフターサービス(MRO:Maintenance Repair Overhaul)において客室内装備および配線などの改修工事で生じる解析・構造設計のエンジニアリング業務を開始いたします。

■航空機アフターサービス(MRO:Maintenance Repair Overhaul)について
MROとは、航空機の安全性維持のため、機体やエンジンなどの整備・修理・オーバーホールを行う作業です。毎日実施される定期検査から、約1カ月間掛けて検査や点検のほか大規模な改修も同時に行う重機体整備など、飛行時間や飛行回数、または暦日毎で定められた間隔によっていくつかの段階が分かれます。機体本体やエンジンの他、動翼や通信機器などの諸系統の配線や配管類、客室や洗面所といった室内装備など様々な領域が含まれます。また、旅客機の座席や内装を撤去して貨物専用機に改修する場合もあります。

■弊社のMRO業務について
エアライン各社が座席数のレイアウト改修による個室型フルフラットシートや機内Wi-Fiを導入し、サービスの品質向上を図っていますが、このような客室内装備においても、解析から設計開発、場合によっては部品の新規開発も必要になります。弊社では、1960年当初より航空機の設計開発や生産技術に関わり続けてきた知見を活かし、これらのエンジニアリング業務を請け負います。

Tama Technical Core Co., Ltd. ■MROの産業規模について
航空機は新規導入から退役まで約30年間運用され、その間は定期的な整備や補修が欠かせません。世界で運用されるジェット旅客機は2017年末の22,337機から2037年末に39,867機へ増加すると予想され※1、MROのニーズが高まっています。産業としても、2028年までに1,147億ドル規模に拡大することが予想されており、巨大な市場に成長しつつあります(右図参照※2)。また、今回弊社が担当する客室内装備および配線などの改修工事で生じる解析および設計業務は、国内の設計エンジニアリング企業が参入している事例は少なく、今後も市場開拓と成長が見込める分野と捉えております。

※1出典:一般財団法人 日本航空機開発協会「民間航空機に関する市場予測」より(2018年3月発表)
※2出典: Oliver Wyman Global Fleet & MRO Market Forecasts

MRO産業参入は、米国進出の成果であり、弊社の航空宇宙事業の大きな節目であると捉えております。同産業への知見を高めるとともに、Tama Technical Core でAS9100(航空宇宙産業向け品質マネジメントシステム規格)の取得と、STC(追加型式設計の承認)取得を目標に据え、高付加価値かつ総合的な技術サービスを提供するエンジニアリング企業を目指して参ります。



・業務受託の流れ
MRO事業者のパートナー企業である米国エンジニアリング企業のIDEA社(IDEA Inc.)より業務を受注します。当面は、Tama Technical Coreが受注窓口となり契約や仕様を取りまとめ、名古屋を中心とする国内のタマディック航空宇宙事業部が解析業務や設計業務などの実務を担当します。将来的にはTama Technical Coreでもエンジニア職の社員を増員して、単独で業務を受注できるよう体制を整えていく予定です。
IDEA Inc.(http://www.idea-international.com/
業務受託の流れ

・Tama Technical Core Co., Ltd.について
タマディックでは、中国・上海市の多摩機電設計(上海)有限公司に続き、2カ所目の海外現地法人になります。法人登録手続きを現地時間2017年7月1日に完了し、同9月1日より営業を開始いたしました。航空宇宙産業・自動車産業などのものづくり分野で設計開発・生産技術・解析業務をはじめとする技術サービスを、米国企業やアメリカに進出している日本企業を中心に展開しております。
Tama Technical Core Co., Ltd.(http://www.tamatc.com/
Tama Technical Core Co., Ltd.

・弊社と航空産業との関わり
現社長の祖父であり創業者である森實千馬太は、1937年(昭和12年)に三菱重工業株式会社名古屋航空機製作所に入社し、戦闘機や偵察機などの生産技術に貢献した技術者でもあります。 1959年に株式会社多摩機電(現・タマディック1990年に社名変更)を設立し、戦後初の国産小型旅客機「YS-11」より航空産業に参入し、航空機のみならずH-IIA/Bロケットや次期基幹ロケット、宇宙ステーション、宇宙ステーション補給機など、国内の航空宇宙産業を支えるプロジェクトに貢献してまいりました。2005年には名古屋地区にて航空宇宙品質マネジメントシステム「JIS Q 9100」の認証を取得しております。
※創業55周年(2014年)を記念して制作しました「タマディックのあゆみ」もぜひご覧ください。

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