第1部 多摩技研の時代
第1章 草創の時期(1957~1959)
1957. 7 森實 千馬太氏が設計事務所を開業。『設計十訓』を制定する
1957年7月、森實 千馬太が横浜市磯子区で機械製図とトレースを主な事業とする設計事務所を個人で開業した。ここに、その後中堅企業として着実な歩みを続ける株式会社多摩技研、株式会社タマディックのルーツが誕生したことになる。
設計事務所開業の翌8月、森實 千馬太は自らの技術者としての実体験に基づいて「設計技術者はどのような心構えをもって作業に臨むべきか」を熟慮し、その基本事項を『設計十訓』として制定。この『設計十訓』は、制定後60年以上を経過した現在でも、社員の心に脈々と生き続けている。
1959. 9 株式会社多摩技研設立
1959年初頭から数社との取引が決定し、安定的な仕事量確保に目処がついたことで、法人化を決断。設立準備に東奔西走しているとき、東京タワーが建設中で、「日増しに大空に向かって力強く伸びて行くタワーに励まされて会社設立準備を急いだ」と森實 千馬太は後に述懐している。
会社設立の準備も整い、機が熟した1959年9月12日、資本金50万円で法人登記を行ない、ここに株式会社多摩技研(東京都港区芝浦2丁目)が正式に設立された。
会社設立の翌10月、会社の発展・拡大を見越して事務所を拡張。芝浦の事務所から、より広い東京都豊島区のビルに移転し、多摩技研の歴史の第一歩を踏み出した。
当時の出来事
- 1957.10
- ソ連(現ロシア)が人類史上初の人工衛星打ち上げ成功
- 1958.12
- 東京タワー完成
- 1959. 9
- 伊勢湾台風来襲